サービスをつくる上でのよくない傾向として、サービスのコアバリューと関係のない機能を追加しすぎる、という点があります。 いろんな機能を追加した結果、サービスの輪郭が曖昧になり、結果として誰にも刺さらないものになってしまいます。 これを避けるための考え方について解説します。

コアバリューとは

コアバリューとは、サービスのもつ中心的な価値のことです。

言い換えると「そのサービスをそのサービスたらしめる仕組み」、あるいは「それがないとサービスが成り立たなくなるような重要な仕組み」がコアバリューです。

たとえばTwitterのコアバリューは

情報を一瞬にしてソーシャルグラフ上に共有すること

のような感じになると思います。

たった1つに絞るべき理由

サービスにとって重要なことは、「ユーザがある行動を取ろうとするときに想起される、特定のサービスになること」です。 たとえば、以下のようなものが挙げられます。

  • 考えを共有したい:Twitter
  • レシピを見たい:クックパッド
  • 話題の記事を見たい:はてなブックマーク

1つのサービスにコアバリューが2つ以上あると、この「想起」がされにくくなってしまいます。 これが、コアバリューを1つに絞るべき理由です。

ある状況下におかれたユーザに自分のサービスを想起させるには、シンプルかつ力強いコアバリューでないといけません。

もちろん、コアバリューを絞ることで、開発リソースを集中できたり、システムをシンプルに保てるというメリットも享受できますが、あくまで副次効果です。

運営する上で守るべき2つのこと

サービスのたった1つのコアバリューを決めたとして、それを運営に反映させなければなりません。 具体的には、以下の2点を守る必要があります。

1. コアバリューを増やさない

新たな機能を実装する際、それは「コアバリューに派生する機能」である必要があり、「新たなコアバリュー」になってはいけません。 前述のとおり、1つのサービスにコアバリューは1つだけである必要があります。

たとえば、TwitterがEC機能を2つ目のコアバリューとして採用し、タイムラインに商品情報が氾濫したとします。 それでも「考えを共有したい」ときにTwitterを想起するでしょうか。

機能を企画するときは、コアバリューを増やさないよう注意します。

2. コアバリューと関係ないものを取り除く

すでにいくつかの機能を提供していたら、1つ1つの機能がコアバリューと関係するかを確認します。 「その機能がなくてもサービスの提供に問題はない」のであれば、削った方がよいでしょう。

あくまで個人的な考えですが、iOS版のTwitter公式アプリで提供されている「ニュース」タブは、コアバリューとかけ離れており必要ないのではと思います。

おわりに

自分のサービスのコアバリューを明確にし、それを元に機能をシンプルに保つことで、ユーザに想起されやすいサービスになるでしょう。 機能を企画する際の参考にしてみてください。