サービスの機能やUIの改善案を出す方法のひとつとして、ペルソナ/シナリオ法があります。 この方法を使えば、より具体的なアイデアをたくさん出すことができます。 この方法について、説明や手順を説明します。

ペルソナ/シナリオ法とは

ターゲットをより具体的に現した人物像(=ペルソナ)を定義し、その人の生活の中でサービスをどう利用するか(=シナリオ)を決め、サービスがどうあるべきかを導く方法です。

抽象的な「ターゲット」でなく具体的な「人」をイメージすることで、その「人」に感情移入しやすく、より具体的なアイデアが出せます。 また、ペルソナやシナリオを事前に定義することで、そのペルソナ・シナリオ自体に認識の齟齬がないかをチームで統一できるため、よりブレないアイデアとなります。

ペルソナ/シナリオ法はアラン・クーパーにより定義され、体系だった手順がありますが、これをきちんとやると時間がかかってしまいます。 この記事では、PDCAを早く回せるよう、サービスの改善案を出すことに最適化した手順について書きます。

手順

それでは、ペルソナ/シナリオ法の手順を紹介します。 以下の流れで行ないます。

  1. ペルソナをいくつか定義する
  2. ペルソナごとのシナリオを作成する
  3. ペルソナになりきって、シナリオどおりにサービスを利用する
  4. サービスを利用する中で感じたことをすべて書き出す
  5. 出た意見をを改善案に昇華させる
  6. 改善案に重要度・緊急度をつける
  7. 重要度・緊急度を元に、改善案としてタスク化する

ケーススタディ

それでは、簡単ですが実際の例を見てみます。 ここでは、「スマートフォンのブラウザアプリ」に関する改善案を考えてみます。

1. ペルソナ

24歳男性、社会人2年目。 営業職。 未婚。 通勤には電車を利用しており、片道30分かかる。 趣味はプロ野球観戦。

2. シナリオ

朝起きて身支度をし、徒歩で駅まで向かう。 電車では前日のプロ野球の結果やニュースををブラウザアプリでチェックするのが日課。 仕事では営業先に向かうことが多く、移動中に営業先の業界に関する情報収集を行なうことが多い。

3-4. サービスを利用して意見を出す

  • 満員電車だとスマートフォンを片手で操作することになるけど、アドレスバーが画面の上の方にあってタップしづらい
  • 毎回同じサイトに行くのにアドレスバーを押したりブックマークを開くのは面倒
  • 「(業界名) ニュース」で検索すると、関連するニュースが出てくれる。これをもっと手軽に見れたらいいな

5. 改善案に昇華させる

  1. 新規タブの中央にアドレスバー兼検索フォームを表示させる
  2. 新規タブに閲覧履歴からいくつかの候補を表示する
  3. ニュースを閲覧する専用の検索機能を実装する

6-7. 改善案をタスク化する

  • 改善案(1)-(2)は少ない工数で操作性を大きく改善することができるため採用
  • 改善案(3)は利用シーンがニッチなため、非採用

おわりに

自分以外の誰かになりきってサービスを利用することで、意外なアイデアを出すことができます。 改善案を出す際には、ぜひ試してみてください。